第十四章 年明けて…

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「よしっ、 全員引いたな?」 親父がみんなに確認して、 みんなが頷く。 「よし、 じゃあ一斉に紙をあけるぞ?」 『せぇーの!!』 かけ声に合わせて紙を広げる。 「うはぁ!! 凶だぁ~~!!」 「あ、あたし…吉だ…」 「あら、私は小吉よ?」 「あたしも小吉だ。 玲香は?」 「…凶。」 「ま、真冬は中吉でしたぁ。」 「私も中吉だったよ?」 結果が分かったとたん、 みんなそれぞれ結果を言い出した。 「(俺は…末吉か…。 …なんだか中途半端な結果だな。)」 「富士宮は結果どうだったの?」 「あぁ…俺は末吉でしたよ?」 「……なんか中途半端ね。」 「そ、そうですね… (……ん?)」 俺は末吉の紙に書かれている恋愛運の事柄に目がいった。 「(なになに… 『今年あなたは、 人生最大の決断をする事になるでしょう。 一人で抱え込まず、 誰かに相談すれば吉。 自分の意志を忘れるな!!』……なんだこりゃ。)」 「おーい圭吾ー!! 早く来ないと置いていくぜー!!」 俺が紙の事柄を見ている間に、 親父達が既に紙をそばの紐にくくりつけて、 神社を出ていこうとしていた。 「ま、待ってくれよみんなー!!」 俺は急いで紙をくくりつけ、 親父達について行った。    
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