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体育館には既に多くの生徒や先生が集まっていた。
俺が体育館に入ると、ほとんどの女生徒が俺をちらちらと見てくる。
「……顔に何かついてんのかな?」
俺は顔をペタペタ触る。
すると、誰かにわき腹をつつかれた。
「なにしてんの?早く行くわよ。」
急に現れた飛鳥が、俺の手を引いて席に連れていった。
「飛鳥、康彦はどうしたんだ?」
「あの馬鹿なら今頃三途の川を渡ってるわ。」
康彦……安らかに眠れ。
「………私だって、圭吾と付き合えるなら付き合ってるわよ………」
「何か言ったか?」
「べ、別に何も言ってないわよ!!」
俺の言葉を顔を真っ赤にして否定する。
……飛鳥はツンデレだなぁ……
「えー……只今より、入学式を挙行致します。」
飛鳥と話していると、入学式が始まった。
入学式は着々と進み、校長の話が始まった。
「えー……新入生の皆さん。
我が桜花高校へのご入学おめでとうございます。
早速ですがーーであるからして―――であり――」
校長の話は毎度ながら長い。
既に入学式に出ていた生徒のほとんどがまどろみ始めた。
「うぅ……眠気が……」
俺も我慢していたが、
我慢出来ずに夢の世界へ旅立った。
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