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松陽先生に言われたように、シロクローの毛を触る度に、シロクローの元気が無くなっていることも、より感じる…。
誰よりも朝早くに登校して、誰よりも夕方遅くに下校する。
少しでも、一緒に成長してきたシロクローと居る時間を増やしたいから。
今までなら、辛そうにもお手をして、自分に答えるように反応したが、今となっては、たださすられるだけの受け身だ。
もう、この子と居られる時間が、差し迫っているのを感じ
「しろ…くろ…ー…」
そんな不安からか、小太郎の声も、頬に涙が、つたい弱々しい呼び掛けに変わっていく。
ちょうどそのときだった…朝早かったので、松陽先生は、塾の掃除をしていたのか、ホウキを持っていた。
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