序章

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ようやく、階段を登りきりオープンキャンパスの説明会場に着いた。 受付を済まし、礼拝堂の中で待っているよう告げられた。 礼拝堂の中はとても涼しく、まるで天国のようである。受付の人は、よくもこんなにも暑いところにいられるのかと少し感心してしまう水江である。 隣にいる母親も、「こんなに暑い中にいても嫌な顔一つもせずにいるとは、やっぱりここはいい学校ね。」と扇子であおぎながら言っていた。 しかし、入学後その思いは一気に吹き飛んだのである。 長ったらしい入試担当の話の後、体験入部の案内が始まった。
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