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なぜなら、彼が言ったことは、私が今さっき思ったことそのものだったからだ。
「……あなたは、一体何なんですか?」
「その様子だと、図星みたいだね。」
「他校生ですか?それともあなたが折原先輩ですか」
「…君、なんかズレてるよ?普通ここは、『何で思ったことが分かったんですか!?』とか聞くところじゃないかな」
「ブレザーの学校で短ラン着てる人には言われたくありません」
「言うね、君。」
そう言うと、彼は自身の顔を私のそれに近寄せてきた。
あとすこし近づいたら、唇が触れてしまいそうだ。
「そうだよ、俺が折原臨也だ。よろしくね。…可愛い可愛い、後輩ちゃん?」
その人-折原先輩は、何かを企むように、笑った。
--その次の日から、先輩が迎えにくるようになったのだ。
……住所を教えていないのに。
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