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私達がおかしくなったのは、6月の終わりくらいだ。
最初は、図書館デートも上手くいっていた。
放課後、駅で待ち合わせをして、いつも手を繋いで図書館まで行ったのに…。
図書館デートに、飽きたのかもと考えたが、啓二はそんな人間ではない。
原因は私が言った一言だった。
「やっぱり、啓二の大学いいな。受験しようかな。」
図書館で大学の情報誌を見ながらなにげなく言った。
「…まあ、いいんじゃない?」
情報誌から目線を啓二に向けたが、啓二と視線は合わなかった。
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