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「本当に女か…」
「…」
ブチッ
あ、なんか嫌な音がしたなぁ
気のせいだといいけど
つか気のせいであれ
何も言うな私
口を開くな私
耐えろぉぉぉ
「…女に決まってんだろうが!
顔はイケてる癖になんだこのオクラ!
目腐ってんじゃねぇのかよ!
なんなら見せてやろうかコノヤロー」
必死に耐えたが堪えきれなかった怒りが爆発しちゃったよ
あぁ!!
止まれ私
何しちゃってんの
殺されるぅぅぅう
はい、みなさん
信じられますか
今、オクラさんの胸倉掴んで揺すってます
現在進行形で
あはっ
ってあはっ
じゃねぇよ
きっと取り付かれたんだ私
離したまえー
私の体から出ていけー
とりつきはんたーい
「貴様…離せ」
ワォ
いままでで一番低い声
あ~
コレ完璧に死亡フラグたったね
たっちゃったね
あーあ
短い人生だったな
ママン
パパン
おねぇたま
いままでありがとうございました
私はこの世界からぐっぱいちゃします
「…ぃ
おい!
聞いているのか」
「今現世とお別れしてるんですから邪魔しないでくださいよ」
肩を盛大に揺すられ半ばキレ気味でそう言うと頭を変な棒で叩かれた
「そんなに死にたいのか貴様
ならば今ここで我の輪刀の錆になれ」
オクラさんがそう言えばカチャ
という音がしてわたしの目の前には刃物が…
「いーやー
なにそのありきたりな台詞!
謝るから!謝るから許してぇぇ」
私は座り込んでそう叫んだ
誰か助けてくれないかなぁ
ほら、よくあるじゃん
悪者に襲われてるか弱い女を助けてくれるイケメンな人
あれ?でも悪者もイケメンだ
もしかしたら悪者が助けてくれる人で
助けてくれる人が悪者?
ぅあ~
頭こんがらがる…
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