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凪寿 「………ひック、ぅぅ………」
クスンと鼻を鳴らした凪寿は、ヒリヒリとするほっぺたを自分の両手で包んだ。
暁寿 「ぁー……、悪かったって。面白かったからつい、な?」
自分の前を歩く凪寿は完全に機嫌を損ね、ぷいと顔をそらして、いかにも不機嫌ですと言わんばかりのオーラを出している。
(……案外頑固だからなぁ、このオニーチャンは………)
しかし荷物を全部持たされるとは………。
(俺の腕をなめんなよ…!このくらい耐えてやらぁ………!!)
暁寿 「凪、機嫌直せって」
凪寿 「うるさい」
暁寿 「サーティ〇ンのアイスおごるからよ」
凪寿 「食べたかったら自分で買うもん」
暁寿 「……んな不機嫌な顔してっと仁に見られるぞ」
凪寿 「いいもん。…………へ……?」
やっとクルッと振り向いた凪寿に暁寿はニヤリと笑う。
暁寿 「俺様に感謝しろ。帰りはバスじゃなくて仁の車だ」
すると、ぱぁぁと笑顔になる単純な凪寿は、暁寿のところまで戻ると荷物を半分取って持った。
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