【第一話】Re:本気ヲ知らない I love ユー

20/21
前へ
/46ページ
次へ
      仁 「…しかし、沢山買ったな。今日は2人が料理を作るのか?」 颯爽と街中に車を走らせていた仁は、チラッとミラーごしに後部座席を見やる。 買い物袋4つ分のそれは、暁寿の両サイドに置かれ、信号で止まる度に暁寿の手をわずらわせた。 暁寿 「っと…!俺は作らねぇよ。レシピは凪寿の頭ん中だからな。せいぜい味見か雑用」 仁 「ハハッなるほど。うーん……材料からみてエビチリ…それからハンバーグと麻婆豆腐……かな?豪華だね、凪寿なら美味しく作れるよ」 そう優しく微笑んだ仁に、凪寿は少し照れたように笑う。 そんなほわほわとした雰囲気をかもし出し始めた2人に、暁寿は少しムッとして助手席ごとギュッと凪寿を抱きしめた。 凪寿 「わッ……!どうしたの暁寿」 暁寿 「べつになんでもねぇよ……」 フンと鼻を鳴らすブラコンな暁寿の気持ちを察した仁は、そんなやりとりに苦笑した。      
/46ページ

最初のコメントを投稿しよう!

20人が本棚に入れています
本棚に追加