プロローグ

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それと同じ様に口元を除く、全身を漆黒のローブで包んだ男は少女を汚す為に押し倒していたのだ。 ‐男‐を知らない純粋な少女を。 ただ、処女を奪う為に……。 開け放たれた窓から、少女に飛び込むように入り込んで。 ――先ず少女は初対面の男に唇を奪われた。 その行為は少女、リリスにとって初めての体験。 リリスは驚きのあまり目を見開く事しか出来ず、抵抗する事を止めてしまった。 唯一確認できる男の綺麗に整った左右対称の唇から伝わる感触は柔らかく、お互いに体温を共有し、そして艶かしい余韻をリリスに与える。 男が唇を離しても余韻はなくならず、リリスは熱い視線を男に向ける事しか出来なかった。 その表情を見た男は口角を吊り上げ、再びリリスに唇を重ねる。 今度はリリスの固く閉じた唇を無理矢理抉じ開け、舌を絡まらせた。
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