プロローグ……のプロローグ

11/14
前へ
/159ページ
次へ
「これ……」 《それは<バリアジャケット>。 貴方の魔力が形となった、身に纏う魔法障壁です》 「僕の……魔力? これが?」 《はい。 今の貴方の姿なら、この世界の<マスケット銃>の至近距離からの直撃程度なら無傷で跳ね返せる筈です》 マスケット銃といえば、隣国ミケドナが近年開発した最新兵器だった筈。 その威力は、完全装備の騎士の鎧を容易く撃ち抜く程らしいけど……エクリプスの話が本当なら、今僕が着ている、半ズボンをロングスカートに変えたら青いワンポイントをあしらった白いドレスにしか見えない服装は、板金鎧すら凌ぐ防御力を有している事になる。 「このヒラヒラしたドレスが? 本当に?」 《まあ、信じられないのも無理はありませんね。 では、もう一つの証拠をお見せしましょう。 お手数ですが、私を窓の外の月に向かって構えて下さい》 「えっと……こう?」
/159ページ

最初のコメントを投稿しよう!

179人が本棚に入れています
本棚に追加