179人が本棚に入れています
本棚に追加
言われた通り、エクリプスの切っ先を月に向ける。
すると、宝石を囲っていたわっかが金属音と共に細かいパーツに分解。
それぞれのパーツが形を変え、先程とは違う形に合体した。
《準備は完了しました。 さあ、あの月に意識を集中して下さい》
「う、うん」
夜空に浮かぶ満月に向かって意識を集中させる。
すると、満月から――正確には、満月の『向こう』から、何物かの『存在』が伝わってくるような感覚を感じた。
《イメージして下さい。 杖は貴方の腕。 そして魔法は貴方の指。 貴方の感じたものに、見えない『手』を伸ばすように――》
エクリプスの言葉を受け、僕の脳裏に一つの『像』が浮かび上がる
それは、あらゆる障害を薙ぎ払い、目標へと到達する、光の柱。
その魔法の名は――
「――ディバイィィィィン……バスタァーーーーーーーー!!!」
最初のコメントを投稿しよう!