プロローグ……のプロローグ

14/14
前へ
/159ページ
次へ
『まあいいや。 今回はアタシもヘマした事だし、おあいこって事にしといてやるよ。 さて、やっと見つけたはいいけど、どこから話すとするかね』 《まずは、マスターの記憶封鎖を解除するべきかと》 『お、エクリプスじゃねえか。 はっ、さっきのケツへの砲撃はテメェの差し金かよ』 《マスターを二年も放っておいた報いです》 「に……二年って?」 震える唇から、やっとの思いで声を搾り出す。 『おいおい、そんなにビビんなよ。 これでも結構気さくなつもりなんだぜ?』 《全能神のプレッシャーにまともに当てられれば、初見の人間ならこうなって当たり前です》 『あー、確かにな。 んじゃ、手っ取り早く済ませちまうか』 謎の女性の声が気だるげに言い放った、次の瞬間。 目の前の空間から飛び出した白い腕が、僕の額を貫き。 脳を破裂させた。 ――
/159ページ

最初のコメントを投稿しよう!

179人が本棚に入れています
本棚に追加