179人が本棚に入れています
本棚に追加
/159ページ
『――やっと思い出したかよ。 ったく、手間かけさせやがって』
そう言って、全能神様は僕の額から腕を抜き取った。
『ん? リアクション薄くねえか?』
《生前の記憶をいきなり脳内に大量にインストールされたのです。 記憶の整理に手間取るのも無理は無いかと》
全能神様とエクリプスの会話を余所に、混乱気味の頭を何とか落ち着けると、膝立ちの状態からゆっくりと身を起こす。
『おっ、起きたか。 気分はどうだ?』
「――――」
『どうしたよ? 気分でも悪いのか?』
その問いに答えず、僕は意識を一つの事に集中する。
そして。
「――『エクリプス』」
《All light.》
「――ディバイン」《buster.》
――荒れ狂う光の柱は、どんな言葉よりも雄弁に僕の感情を表していた。
最初のコメントを投稿しよう!