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その呟きに応える物が居る訳も無く。
暗くなる思考を振り切るように被りを降ると、もう寝てしまおうとベッドに向かおうとして――
「――あれ?」
ベッドの脇に備え付けられているサイドテーブルの上に、見慣れない何かを見つけた。
「これは……宝石?」
サイドテーブルの上に転がっていたのは、無色透明の小さな玉。
丁寧に球状に磨かれたそれは、月の光を受け美しく輝いていた。
先程貰った誕生日プレゼントの中にこんな宝石は無かった筈だけど――僕がそんな事を考えていた、その時。
《――Hello.》
「え!?」
突然の声に、僕は慌てて辺りを見渡す。
けど、いくら探しても声の主は見当たらず。
《――What are you doing ? Look at me.》
再び聞こえてきた声に、僕は再度辺りを見渡し――
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