華燭之典

11/33
前へ
/1175ページ
次へ
目まぐるしい速さで変わる時勢に新選組は取り残されるような、そんな予感がするのだ。 いつも明るい沖田だが人知れず色々考えていたらしい。 それは和音も薄々感じていたことだが、しかし。 「今の新選組が正しいのか間違ってるかなんてわからないよ。でも私は近藤さんに着いてく」 「和ちゃん…」 江戸を発つ前に決めたのだ。一生、近藤に着いて行くと。 「そう…そうですよね!」 沖田がこの世で一番尊敬しているのは近藤だ。それに着いて行く他に、考えられる道などない。 近藤への思いの深さを再認識した沖田は晴れやかな笑顔を見せた。
/1175ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4911人が本棚に入れています
本棚に追加