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「疲れただろう。ゆっくり休め」
どうやら仕事の続きを始めたようだ。
しかしそこではいわかりましたと下がる二人ではない。
土方の文机の前に回り、筆と紙を取り上げて質問する。
「休めじゃないでしょ!」
「伊東さん達の噂、聞いてないとでも思ってるんですか?」
土方の綺麗な形の唇がぴくりと動いた。
やけに静かな室内が不安感を増す。
やがて深い溜め息を吐き出し、気怠い目をして二人を見た。
「伊東が新選組からいなくなるのは本当だ」
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