兄の苦悩

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私と兄は、別々の高校に通っている。 兄の学校は、ついこの間までは男子校だった所で、 『そういう方々』も、……多い。 「亜由美ぃ―……」 「何?」 「……亜由美の学校、明日休みだよな?」 ―――突然なんだろう? そう思いながらも、兄の問いに答える。 「うん、創立記念日で」 そう言った瞬間、 ぱあぁっ……と輝く兄の顔。 「……じゃあさ」 モジモジとしながら、軽く上目遣いで見つめてくる。 ……可愛いな、コノヤロウ!! 「明日……、 俺の代わりに学校行ってくんない?」 .
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