孤独

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僕は幼い頃から 他人とは違う価値観を 孤独に感じていた。 医学に興味を示し 3歳頃から 医学書の写真を 夢中で見るのが 何よりも好きだった。 そんな僕を 周りの大人達は 父親に似て勉強熱心と 勘違いして関心した。 個人病院の 院長だった父には息子が 自慢だっただろう 自分の病院を 継がせたいが為に 僕を5歳の頃から 鍵をかけた部屋に 毎日10時間も閉じ込め 椅子に縛り付けて 勉強づめにした。 小学3年の頃から 家族や周りの 視線の恐怖に 耐えきれなくなり 父親の病院にあった メスを盗み出し 体中を裂いて遊んだ。 子供ながらに 血に埋もれていく自分に 癒しを感じてしまい これで救われる気がして 神に死を望んでしまった。 だが病院のベットで 目が覚めた僕は 母親に直ぐ発見され 不運だと悔しくなった。 それからの僕は 手首を切り裂く事が 好きで仕方なくなり 自傷という行為は 僕を狂わせていった。 小学5年の頃には 死体の絵を忠実に 描く事にハマッた。 死体姿の女性の想像は 僕の心を夢中にさせ やがて快楽だと気付いた。 母親はそんな僕を見て 気味の悪い 呪われた子供として 愛情も優しさも 一切注がなくなった。 しかし父親は 相変わらず僕を ますます勉強詰めにした。
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