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どんなに世界が混沌の淵に沈んでも。
すぐ横で命のやり取りが行われてても。
争いを拒み、調和を謳う人間はいるものである。
「貴様ら見ない顔だな」
「ちょっとそこ通りたいだけよ。アンタには用はないわ」
「随分気の強ぇ姉ちゃんだ、痛い目見ない内に帰った方がいいぜ。今なら見逃してやる」
「…………」
今日もこうして己の身を守る為、そして己の望みを叶える為にあたしは戦う。
……なのに。
「ねぇ、君」
後方から敵に話しかける鳴海の声。
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