予兆

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~イスバル共和国・城下町~ 「そんじゃ、歩兵隊の勝利を祝して…」 「「「かんぱーい!!」」」 騒がしい酒場のテーブル席で、緋露が乾杯の音頭を取りジョッキを掲げた。 訓練が終わりその翌日、同僚のゴーバから打ち上げと言う名目で誘われて今に至る。 打ち上げと言ってもアッサムと緋露、それにゴーバと同じく同僚のエリスの四人だけだが。 ゴーバは斧を扱う戦士。 素早さや守備よりも腕力に特化していて、斧によっては甲冑ごとひしゃぐ。 エリスは剣士。 力によるごり押しは期待できないが小柄な身体から繰り出される素早い連撃を得意としている。 ちなみにエリスがこの中で一番強い。 「ゲェェェップァ!! …ぅぃ。 しっかしよぉ、騎馬隊との決着はどうやって付いたんだよ?」 ゴーバがジョッキを一気に煽り、盛大なゲップをかまして疑問を2人にぶつけた。 「あ、それアタシも気になる。 乱戦切り抜けてたらいきなり勝鬨があがるんだもん。 何が何だかわからなかったしね!」 エリスは果実酒の入ったグラスを置きながらゴーバの話に乗っかってきた。
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