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「アルベルトさんに用事があって―――――そしたら――モンスターが…――
そいつは見たこともないモンスターで―――…
…―――二つの首と四枚の翼があった」
住人はざわめきだす。
少女は愕然として、拳を握りしめた。
住人が口を閉ざし少女を見つめる中、一人の女が少女に近づいてきた。
「立って、さぁ…私の家に…」
力なく立ち上がる少女の肩を抱え女性はその場から逆の方向へ歩き出した。
程無くして一軒の大きな家にたどり着く。
中へ入ると最初に目に入るのは様々なモンスターの素材で作られた様々な装飾品。
案内され個室へと通される少女。
誰かを呼びに行く女性を見送り出された紅茶を見つめていた。
少しして二つの足音が少女の耳に届く。
扉を開ける音と同時に少女はそちらへと顔を向ける。
そこにいたのは二人の男女。
一人は先ほどの女性。
もう一人は家の主だろうと思われる男性。
少女は少し会釈をしてから口を開いた。
「…おじさん、お父さんたちは…」
「…すまない」
その一言に少女は俯き表情を歪める。
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