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-もう、病状てきには退院できるのですが…
と医師が顔をしかめた
僕は思わず彼女に
「僕の所に来ませんか」
と、言ってしまった
彼女は目を見開き、瞳を潤ませ僕をみ、
『………いいの?……』
と、絞り出したような小さな声で言った
僕は彼女の手を握り頷いた
僕はあの時、まだ気付いていなかった
彼女の闇も、僕自身の闇もーー
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