与えられる記憶

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ゲームのアシスタントはケースを渡すと、達哉の家から消えた。 達哉はケース片手に自分の部屋へと入る。学校の鞄は玄関に放り投げ、今あるのはこのケースだけ。 部屋の真ん中に置いてある机にの上にケースを置き、彼はその前に座る。 「ふぅ・・・」 小さく溜め息をつき、彼はアタッシュケースの留め具に手を伸ばす。 カチャン・・・ 留め具が外れる音が、静かな部屋に響き渡る。 ガチャ・・・ 留め具が外れ、開けることが出来るケースの蓋を彼は開ける。 「これは・・・」 中には一冊の紙と、木箱が入っていた。 達哉は紙を手に取り、目を通す。 「Night game・・・これがゲームの名前か。」 その下には小さな字で、幾つもの項目が書いてあった。 ◇ ~Night game~ ・今ゲームは名前の通り、夜即ち日没から日の出までの間に行われるものとします。 ・武器は支給されたもののみとし、もしその他の武器でプレイヤーを倒した場合、そのプレイヤーにはペナルティがかせられます。 ・優勝者は一人として、その最後の一人にはどんな願いでも、一つ叶えて差し上げます。 ・タイムリミットはございません。最後の一人になるまで、何回でもNight gameは発動します。 ・武器に触れることでプレイヤーには、ある記憶が書き込まれます。 副作用等はございません。 ◇
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