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ぴょこん
大きな蛙が現れた。
門番は足音の正体を見出してホッと笑みをこぼした。
「おや、おまえさんだったのかい」
門番が声を掛けると蛙は跳び上がり『シマッタ! 見つかった!』とでも言うように、もと来た道を急いで逃げていった。
門番は追いかけるように門の内側を覗いた。
大きな体ではそのほうが跳ねるより早いのだろう、四本の足で這い、人が急ぎ足をする時と同じ足音をたてながら、あっという間に林の奥へと消えていった。
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