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まぁ話しかけてくれたおかげで緊張はほぐれたが…。
とりあえず、彼女の名前でも聞いておくか。
「あのぉ…名前、教えてくれますか?」
「なんで敬語なのよ!同級生でしょ。…あたしの名前は今井 リカ。よろしくね、佐藤君」
爽やかな笑顔と共に俺は彼女の名前を知った。
「よ、よろしく…」
ぎこちない挨拶を済ませたところで突如、教室のドアが勢いよく開いた。
「ぎ、ギリギリセーフ!」
そう言って入ってきたのは、長いツインテールの黒髪に、少し童顔な感じの…しかし、かわいらしい美少女だった。
「アウトだ!」
先生がツッコむと、みんなが一斉に笑った。
「何で遅刻した!」
先生が問い詰めると、彼女は頭をかきながら理由を口にした。
「いやぁ寝坊してしましてねぇ…まいったまいった…」
「まいったじゃねぇ!早く席つけ!」
「ら、ラジャー!」
そう言ってそそくさと席についた。
すると彼女は周りをキョロキョロと見渡し始めた。
そして、俺と目が合った。
突然叫ぶ。
「君は誰だ!?」
いきなりのことだったので驚いて何も答えることができない。
すると彼女は続けた。
「もしや、ナメック星人ではないだろうな?」
それに対して俺は立ち上がってツッコんだ。
「違うわ!俺はピッコロ大魔王じゃないわ!てか、俺の顔をどうみたらナメック星人に見えるんだよ!」
「ほぉ…なかなかいいツッコみだね。褒めてやろう」
「新年度早々遅刻してきたやつに褒められたくないわ!」
ハッ!
思わずツッコんでしまった!
前いた場所ではよくツッコミをしていたから、体が無意識に反応してしまった。
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