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結局行く当てなんてある筈も無く私は飛び出してきた家に仕方なく戻った。
あの部屋の鍵は相変わらず閉まったまま。
お腹が空いたので台所を失敬して野菜炒めを作る。
自分だけ食べるのは少し申し訳なくてノックをして扉の前に彼の分も置いておいた。
返事は無かったけれど。
それから3日位掃除したりとか…あるもので適当に作って何とかしのいで居た。
私が部屋を離れている間に空の食器が出されているから男も食べては居るんだと思う。
特にする事もなくてぼんやりと椅子に座っているとドンっと大きな音が響いて玄関のドアが吹き飛んだ。
何!?何事なの??
「アンタがここの男を閉じ込めてる猪八戒やろ!成敗しに来てやったわ!!」
扉の向こうから現われた長身のごっつい茶髪の男。
細マッチョじゃなくてゴリマッチョね。
茶色い短髪に釣りあがった目そして何故か裸の上半身にヘンな大阪弁…
怖い、めっちゃ怖い人来た――――!
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