第 I 章

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言葉が通じない? マジか? どうやって意思疎通したらええんや? 焦っていた為、気付くのが遅れたが「う~ん」という声と共に急に視界が開けた感じがする。 そして少しの沈黙の後、いきなり上半身が起き上がった。 俺の意思とは関係なく・・・ 「あ、気が付いたみたいです」 と言って金髪の少女がこちらに近づいてきた。 年配の女性も、その後をゆっくりとついてきており、俺の近くで声をかけてくる。 「もう起きて大丈夫ですか?」 「あ、はい」 愕然とした。 俺じゃない俺が女性に応えている・・・ 先ほどまで言葉がわからなかった事など、きれいさっぱり頭から抜け落ちていた。
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