77人が本棚に入れています
本棚に追加
「あ、あの、ここは・・・」
「ここは村の西にある神殿です。私はこの神殿に勤めております司祭でエルマと申します」
どうやらこの部屋は神殿という建物の中の一室らしい。
プラチナブロンドの女性が自己紹介した後、さらに続ける。
「そして、こちらに居るのが神官のエステルです」
エステルと呼ばれた少女が、にっこり笑う。
「あ、俺・・・私はアーサーといいます」
アーサーの返答にエルマが頷くと、質問を投げかけてきた。
「貴方は村で見ない顔ですね」
「はい。最近、引っ越してきたので・・・」
「そうですか」
エルマは納得した表情になる。
「貴方は村のはずれで倒れていたのです。何があったのか覚えていますか?」
「うーん」
眉間に皺をよせ、アーサーは何かを思い出している。
「確か村のはずれで剣の稽古をしていました。その時、急に目眩がして立っていられなくなったのを覚えています」
もう一人の俺が、会話を続けている・・・
最初のコメントを投稿しよう!