終章

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久しぶりに見るエステルに、ほんわかした気持ちになっているアーサー。 (もしかしなくても、お前を探しているのは分かるだろ? 早いとこ用事を聞いてやれよ) 俺がそう言うと 「エステル。俺を探してたようだけど、何か用事?」 その問いかけで、まだ本題を伝えていなかった事実に気付き、エステルが一瞬顔を赤くしたが 「ごめんなさい。実はエルマ司祭が、私達二人をお呼びなの。私と一緒に、すぐに神殿に来てくれないかしら!」 そう言うと、返事を待つのもモドカシそうにアーサーの手をとり出入り口へ向かうエステル。 何か緊急事態!? と思ったが、つないだエステルの掌からは、興奮と嬉しさが入り混じったような気持ちが伝わってくるだけ。 悪いことではなさそうだけど、一体なんだろう? 特に用事もなかった為、普通に席を立つアーサー。 全く予想がつかないまま、エステルと神殿へ向かう。 酒場で同席していたダリウスとメルヴィナは、興味深げに二人の後をついてきていた。 結局、訳もわからず神殿までやってきた3名(と俺)。 祭壇の部屋迄やってくると、そこで待つように言い、奥の部屋へ司祭を呼びに行くエステル。 しばし待つ事数分。 エステルと共に、エルマ司祭が現れた。
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