終章

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「こんにちわ、アーサー。急に呼び出したりしてごめんなさい。お話を伝えるのは明日でもよかったのだけど・・・」 そう言ってエステルをちらっと見やる司祭。 予想外の発言に焦ったのか、視線を床にやり落ち着かない雰囲気のエステル。 そんな態度の彼女に苦笑すると、改めてアーサーへ向き直る。 「お話をさせていただく前に、まず貴方に確認しておきたい事があります」 「はい。何でしょう?」 急に真剣な表情になったエルマ司祭に、気おされる様に姿勢を正すアーサー。 「将来に渡って、貴方の力を神殿の為、ひいては民の為に尽くしたい。という貴方の信念に偽りはありませんか」 驚くアーサー。この話はエステルにしかしていない。という事はエステルが話したのだろう。 驚いてはいたが、別段、嫌な感じも抱いていないアーサーは、胸を張って応える。 「はい。尊敬する父を目指す以上、受け継いだ信念は既に私のものとなっています」 揺ぎ無い声で答えるアーサーに、満足げに頷くと改めて話し出す。 「実は神殿から貴方に、テンプル・ガードの称号を授与したいと考えています」 「えっ!」 驚きの声を発したのはメルヴィナだった。 アーサーもダリウスも何の事かよく分かってない感じ。かくいう俺も全く判ってない。
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