第 I 章

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(俺の存在は夢でもなければ、悪霊でもない) 「頼む。俺を殺さないでくれ!」 (オマエを殺すなんて、とんでもない。俺はオマエの味方だ) 「お願いだ。これ以上、母さんに辛い思いはさせられないんだ!」 はぁ、ダメだこりゃ。どうしたモンか・・・ 『光の至高神エルペトよっ、私を守りたまえ!』 !! アーサーの心の叫びに、俺は閃くものがあった。 (アーサー、落ち着け。俺はそのエルペトによって導かれた存在なんだっ!) 俺は言葉と共に、最初に出会った<輝く者>をイメージし、アーサーに届けと強く念じた。 「まさか・・・」アーサーがつぶやく。 アーサーの心の中の強い思いや思考が俺に伝わってきていたんだから、逆もできるだろうという単純な考えだったが、どうやら上手くいったようだ。 かなり都合よく解釈して説明したが、あながち間違ってないだろうとも思う。 アーサーはまだ半信半疑のようだが、神様をイメージした事で邪悪な存在でない事は理解してもらえたようだ。
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