第 I 章

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その部屋は石の壁に囲まれていた。 壁の一方側には窓が複数あり、日の光が部屋に差し込んでいるが少し薄暗い。 またもや意識が跳んでしまったようだ。 俺はといえば、その部屋に3つあるベッドのうち、一番奥のベッドで横になっているようだ。 頭を動かそうとしたけど全く動かない。 それどころか瞼も開けれない。 なのに部屋の様子が感じとれている。 なんだろう、この矛盾・・・ その時、部屋の入り口付近にあるテーブルの側に、人が二人立っているのに気付いた。 一人は、白い肌にプラチナブロンドを背中まで伸ばし、その穏やかな顔には年齢を重ねた者の落ち着きが見て取れる女性。 もう一人も透き通るような白い肌に、こちらはくすんだ金髪のショートヘア。 二人とも、ゆったりとした白い服を羽織っており、青い帯を腰に巻いている。 少女が会話を止め、一瞬こちらを向いたが、また目線を相手に戻して会話を再開した。 少女が見せた、優しげな印象を醸し出すマリンブルーの瞳がとても印象的だった。 だけど。そんなことよりも。 俺には二人が交わす会話の内容が全然わからなかった・・・ 日本語でもなければ英語でもない。 全く聞いたこともない言葉!!
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