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その部屋は石の壁に囲まれていた。
壁の一方側には窓が複数あり、日の光が部屋に差し込んでいるが少し薄暗い。
またもや意識が跳んでしまったようだ。
俺はといえば、その部屋に3つあるベッドのうち、一番奥のベッドで横になっているようだ。
頭を動かそうとしたけど全く動かない。
それどころか瞼も開けれない。
なのに部屋の様子が感じとれている。
なんだろう、この矛盾・・・
その時、部屋の入り口付近にあるテーブルの側に、人が二人立っているのに気付いた。
一人は、白い肌にプラチナブロンドを背中まで伸ばし、その穏やかな顔には年齢を重ねた者の落ち着きが見て取れる女性。
もう一人も透き通るような白い肌に、こちらはくすんだ金髪のショートヘア。
二人とも、ゆったりとした白い服を羽織っており、青い帯を腰に巻いている。
少女が会話を止め、一瞬こちらを向いたが、また目線を相手に戻して会話を再開した。
少女が見せた、優しげな印象を醸し出すマリンブルーの瞳がとても印象的だった。
だけど。そんなことよりも。
俺には二人が交わす会話の内容が全然わからなかった・・・
日本語でもなければ英語でもない。
全く聞いたこともない言葉!!
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