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「あら、フォレン。お客様ですか?」
「ナイスタイミングだよヴェーラ!」
ヴェーラと呼ばれたその青年は、ニコニコと笑っている。
「人気者ですね、魔王様。」
「嬉しくないからね……。」
二人は軽く挨拶をする。一方の勇者もどきは、いきなりの出来事にポカンとしたまま動けなかった。
ヴェーラは、そんな勇者もどきの目の前に立ち、ぼそぼそと何かを唱えはじめた。
瞬く間に勇者の姿が消える。
「……ちゃんと街に帰っていると思いますけど、たまに失敗するんですよ。」
「そんな魔法かけないであげて!」
「それよりフォレン、貴方にお願いが。」
「無視!?」
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