第一章†魔王邸の日常

5/6
前へ
/216ページ
次へ
「あら、フォレン。お客様ですか?」 「ナイスタイミングだよヴェーラ!」 ヴェーラと呼ばれたその青年は、ニコニコと笑っている。 「人気者ですね、魔王様。」 「嬉しくないからね……。」 二人は軽く挨拶をする。一方の勇者もどきは、いきなりの出来事にポカンとしたまま動けなかった。 ヴェーラは、そんな勇者もどきの目の前に立ち、ぼそぼそと何かを唱えはじめた。 瞬く間に勇者の姿が消える。 「……ちゃんと街に帰っていると思いますけど、たまに失敗するんですよ。」 「そんな魔法かけないであげて!」 「それよりフォレン、貴方にお願いが。」 「無視!?」
/216ページ

最初のコメントを投稿しよう!

159人が本棚に入れています
本棚に追加