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<ki☆ra>
辺りは人影もなく虫の鳴き声が響くだけの静寂な丘。
そこには少女が一人佇んでいた。その少女の目の前をフワフワ漂う青い発光物があった。
彼女は自宅へ帰る途中この光を見かけ、ここまで追い掛けて来たのだった。
夜だからこそ淡く輝く光の球として認識されるものの、これが晴れた昼に現れたとしても青く発光しているなんて分からないかもしれない。
それほどの弱い光だった。
しかし日常的にそんな浮遊物がある訳もなく、少女はただ呆然と先程から静止している光の球を見つめるしかなかった。
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