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この事実を告げるのは大変気が引けたが、波大抵のことでは諦めない強い眼をしていたから仕方ない。
「そ、そんな……」
「それに、俺君の名前知らないし」
更に打ちのめされたような表情になる少女。
いくら学校で美少女と噂されようと、いくら男子にも女子にも人気のある珍しいタイプの美少女であろうと、俺には関係なかった。
そもそも土俵が違ったから名前にも興味が沸かなかった。
だからロリコンであると言えば、ドン引きして諦めるだろうと思った。だが、
「そ……」
「そ?」
「それはいけませんっ! ぜひロリコンを治して私と付き合ってください!」
「は? え、いや、ちょっと?」
――強い眼とか強い意思とか、
「……名前すら覚えて貰ってなかったのは流石にショックですが、私の名前は桐崎ゆいです」
――そういうんじゃなくて、
「私があなたのロリコンを治して、その後でまた告白させて貰います!」
――ただ諦めが悪いだけかもしんない。
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