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それから少し経つと真君は家に帰ってしまった。
と言っても、私の家から3分ほどの所だけど…。
真君がいなくなった部屋は凄く寂しくて、静かだった…。
私は一人っ子だから…いつも家で一人になる…。
ママとパパは、気持ちが悪いほどラブラブで、毎日夜は二人で、映画やカラオケ…と出掛けてしまう…。
昼だったのに、いつの間にか夜になって、ママとパパは出掛けてしまった。
「ひまだあぁ」
♪~
そんな時、携帯が鳴った。
電話のようだ。
表示された名前は美咲。
「もしもーし!」
電話に出ると機嫌が悪そうな美咲が電話越しにいた。
「もしもし?どうしたの?」
私は冷静に美咲に対応する。
「親と喧嘩して今家に出ちゃったから、李麻ん家泊めて~」
家出しちゃったんだ。
でも、暇だった私には好都合だった。
「いいよ!」
と同時にピンポンがなり、電話が切れた。
早いな…
玄関を開けると目を腫らした美咲が立っていた。
「美咲…泣いてたの?」
私を見た美咲はまた泣き出しそうになっていた。
そんな美咲を見ていれなくて、抱きしめた。
「李っ…麻ぁあ…うぅ…」
私が抱きしめた途端に美咲は泣き出してしまった。
その時美咲から"本当は喧嘩したくなかった。家出なんてしたくなかった。"って気持ちが勘だけど、伝わってきた。
「今はしばらくいていいから、落ち着いたら家に帰りな?タクシー呼ぶからさ。」
美咲は荷物も何も持ってきていなかった。
そんな美咲は私の言うことを聞くしかないから、コクリと頷いた。
しばらく2人で色んな話をしていた。
美咲は隼人君という人と付き合っている。
だから、惚気も聞かされた(笑)
私も自分の気持ちについて、相談したんだ。
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