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美咲だから話すのだ。
美咲じゃなければ話せない。
「私…自分の気持ちが分からないの…」
美咲は私の事をちゃんとわかっている。
「赤音君か…」
ほら…♪
美咲は私の心を読み取れる人。
これは美咲にしか出来ないのだ。
美咲は私の親友だから…♪
「そう…ドキドキして、好きなんだけど…なんか嫌いなの…」
美咲は恋愛には詳しいしね♪
美咲は私の話を聞くなり"うーん"と考え始めた。
「甘いけど苦い的な感じか…」
なんていい始める。
美咲をずっと見ていると何かを思い付いたような感じでニコッと笑った。
「李麻?李麻は、甘い恋がしたいって言ってたよね?」
そう。
美咲の言う通りで、私は甘い恋をしたかった。
ラブラブな…恋…。
「でも甘い恋のなかには苦ぁい事も待ってるの!」
なんて言われても私には分からない…。
「甘い恋は苦い恋なのよ」
シンミリとする…。
甘いは好きで…
苦いは嫌いだから…
好きな恋は嫌いな恋?
「あんたはまさにその状態…好きだけど…嫌い…でもそれは誰しもある事!好きな所があれば、嫌いな所もある!苦い恋もたまに幸せだったりする。苦い恋がいきなり消えて甘い恋だけになると、苦い恋を求めてしまうんだよ…」
美咲の言葉に説得される…。
色々経験してる美咲だからこそ言えるんだと思う。
"甘い恋は苦い恋"
かぁ…。
甘い物を食べてるとしょっぱいのが欲しくなるのと同じかな?
なんてすぐ食べ物に例えた。
時計を見れば、夜中の2時。
私はタクシーを取り、美咲にお金を渡してバイバイをした。
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