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家に帰ればシンとした部屋…
真君に抱きしめられた温もりが少し残っている。
なぜか寂しくなってしまった。
明日は学校だからきっともう寝てしまった…
そう思っていたけど…
手が勝手に携帯で真君に電話していた…。
出ないで…。
そう願った。
コールが鳴る…。
「はい…」
辛そうな声が電話越しに聞こえた…。
なぜか"出ないで"と願っていたはずなのに出てくれてホッとしていた。
「李麻…何?…用が無いなら切んぞ…」
風邪を引いてても強気なんだね…
馬鹿みたい…
でも…今は文句言わずに言いたい事を素直に言わなきゃ…
恥ずかしくて…緊張して…涙がでてきた。
「寂っ…しいっ…ぅ…家っ…ふぇ…行って…もっ…うぅ…いい?…ぅっく…」
なんでこんなにドキドキするんだろう…
なんでこんなに会いたいんだろう…
「制服もってこいよ…」
そう言って、電話は切れた。
私は制服と携帯の充電器を鞄に入れて、外に出た。
携帯を開くとメールが一件あった。
真君からのメール…。
[ついたら、勝手に家に入って、鍵閉めてから、部屋にこい]
そうゆう文章だった。
私は早く会いたくて…真君の家にダッシュした。
夜道が怖いってのもあったけど、真君に会いたいって言う方が何倍も大きかった。
真君の家につくなり、静かに玄関を開けて鍵を閉めた。
「お邪魔しまぁす」
小声で私は挨拶…誰もいないけど…
靴を脱いで、私は2階へ上がった…のは良いけど、部屋は3つある…どれ……
私は真君にメールをした
[部屋どこ?]
しばらく2階で座り込んだ。
すると1つの扉が開いた。
左側の扉…。
電気は明るいような、暗いような明かりだった。
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