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真side…
それは昨日の夜中だった…。
俺は李麻の家から帰ってからずっと寝ず、やっと寝たのが夜中の1時だというのに、アイツは場も読まず俺が寝た1時間後に電話をかけてきた。
♪~
と目覚ましの様にうるさい着信音はどんだけ爆睡している奴でも起きるだろう…。
着信は李麻…
俺は重い口を開く…
でもアイツはしばらく黙っていた。
「用が無いなら切んぞ」
そういうとアイツは"寂しい"と言い俺ん家に来ると言ってきた。
夜中だというのにコイツは迷惑な奴だ…。
そう思いながら自然と笑みが零れた。
李麻は家に来たが、俺の部屋を分かっていない…
俺は重い体を起こし、扉を開けて床に座り込んだ。
李麻が部屋に入って来ると無性に抱きしめたくなった…
この感情は何なのだろう…
いくら彼女がいっぱい居たからといって、彼女を愛した事も無ければ好きになった事すらない俺…
俺にとって彼女は飾りもの…
だから、こんな感情は初めてだった…
そうこう考えていたら、俺はいつの間にか寝ていた…。
夢の中には中学生の俺がいた…。
あぁ…あの時の俺だ…
***
「李麻ってさ何処の高校行くのかな?」
俺は料理を作る母に聞いていた。
「あんたは本当、李麻ちゃんが好きね~♪ 彼女がいるのに李麻ちゃん李麻ちゃん…」
母は呆れた様に俺に言う。
でも仕方がない…俺はずっと李麻を見ていたから…。
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