雨の放課後

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『どうしたんだい?アリス』 前方から聞き慣れた声がした。 亜莉子が顔をあげるとそこには、黒いフードに三日月を横にしたような口を持つ人物(?)が前の机の上に小さくなっていた。 「……!?チェシャ猫!?なんでこんな所にいるの!?」 『アリスの為だよ』 会話になっているのかいないのか…微妙な返事をチェシャ猫と呼ばれた人物(?)は(初めからだが)にんまり顔で返した。 「私の為…?それってどういう事?」 亜莉子が不思議そうに聞くと、チェシャ猫は自慢気に 『アリスが“カサ”を欲しがっているらしいって、首狂いの女王から聞いたからね』 と言った。 それを聞いた亜莉子は大きく目を見開いて言った。
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