相沢優

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「恵理、おはよう」 相沢優は挨拶と共に席に座った。それに対し、おはようと神崎恵理が返す。 「恵理、昨日言ってたテレビ番組見た?」 相沢の言葉に神崎はキョトンとする。少しして、何かを思い出したかの様に口にした。 「あ…ごめん。昨日は勉強が忙しくて見るの忘れちゃった」 神崎は申し訳無さそうに頭を下げた。 「もう…恵理は頭いいから勉強しなくてもいいじゃん。本当に面白いから来週は見てごらん」 「うん。来週は絶対見るよ」 相沢の問い掛けに神崎は笑って答えた。神崎は紅頬に染め白い歯が口から見える。可愛さの中にも、芸術を感じる笑顔だ。 黒髪は肩まで流れ、雪の様な白い肌が余計に美しさを引き立てている。
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