相沢優

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見てみると罵声は止んでおらず、蹴るなどの暴力も加わっていた。全く抵抗をしない彼に、何で抵抗しないんだろうと相沢は思った。 チャイムがなると何事も無かったかの様に、男達は席に座りだす。彼も男達が消えると静かに立ち上がり席に座った。 数分後教師が教室に入って来て、いつも通り朝礼が始まった。 ※ 一日が終わり放課後になった。部活がある者は部活に赴き、何も無い者は帰宅する。 相沢は神崎と一緒に帰る予定だったが、彼女が生徒会の集まりがあるという事で渋々一人で帰宅する事になった。 生徒会で放課後も学校に残る神崎に比べ、予定も無く一人で帰宅する自分に劣等感を少し感じる。しかしそんな凄い人と友達何だと、相沢は開き直った。 よし。帰って勉強でも頑張るか。相沢の歩く足に活力が宿った。上機嫌の中、携帯を構おうとポケットに手を入れると手応えが無かった。
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