53人が本棚に入れています
本棚に追加
もしかしてと思い、他のポケットやカバンを探って見たがどこにも無い。慌てて一日の記憶を振り返って見ると、机の中に入れてる事を思い出した。
相沢は深い溜め息をつく。さっきまでのテンションはどこにいったのか、一気に気持ちが覚めた。
めんどくさいなと心の中で呟きながら来た道を返って行った。
教室の前まで行くと、教室に誰か人の気配がした。他の女子のグループかな。相沢は少し不安覚えながら教室に入った。
そこに居たのは想像とは全く違い、朝いじめられていた子だった。彼と少し目が合ったが、すぐに向こうが目を反らした。
何をしているんだろう。相沢は気になり、気付かれない様に覗いて見た。彼は机に書かれたペンの落書きを雑巾で消していた。
相沢は反射的に目を逸らす。何も見なかった様な素振りを見せ、自然な感じを演じながら自分の席に向かった。
最初のコメントを投稿しよう!