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「男でも構いません、どうか君を撮らせて下さい!」 「断る!」 ……一週間前、楓太が某百貨店主催の着物ショーのモデルをした時のことだ。 女ではないと証明してやったのに、再び頭を下げた稔にキッパリと言った。そして顔を上げた男の前で、楓太はジーンズを履きながら続けた。 「今回は、叔母さんに頼まれたから引き受けたけど……俺、目立ちたくないんだよ。人間、平々凡々が一番だからな」
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