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可憐、かつ凛とした容姿に相応しい、柔らかいアルトの声。 しかし容姿とはアンバランスな呟きと下げた視線の先に落ちたものを見て、稔はギョッとした。 髪にさしていたかんざしと、着物の帯。更に着ていた振り袖まで、バサバサと豪快に床へ落とされたからだ。 (えっ? これって……えっ、えぇっ!?) 視線を上げたら、非常にオイシ、いやいや、マズいことになっている気がする。
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