22人が本棚に入れています
本棚に追加
半年前-
ダンッ
「信っっっじられない!」
居酒屋のカウンターで、豪快に飲み干したビールをテーブルに置く。
「最低だね…」
「でしょ!しっかりぶん殴ってくるんだった」
「でも何で分かったの?」
美奈子はケータイの画面を私に向ける。
-今日は予定なくなって空いてるよ!今から家おいで❤-
「これ…?」
「私が仕事で遅くなるから、会えないってメールしたあとに、来たメール」
淡々と話す美奈子。
でもつくられた握りこぶしが震えていて、相当怒ってるのが分かる。
「問い詰めたら白状した。職場の同僚だって。ただの遊びで本当に愛してるのは美奈子だけだって」
「…そんな時に愛と使うんじゃねーよ」
声が小さくなる。
「美奈子…」
最初のコメントを投稿しよう!