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半年前- ダンッ 「信っっっじられない!」 居酒屋のカウンターで、豪快に飲み干したビールをテーブルに置く。 「最低だね…」 「でしょ!しっかりぶん殴ってくるんだった」 「でも何で分かったの?」 美奈子はケータイの画面を私に向ける。 -今日は予定なくなって空いてるよ!今から家おいで❤- 「これ…?」 「私が仕事で遅くなるから、会えないってメールしたあとに、来たメール」 淡々と話す美奈子。 でもつくられた握りこぶしが震えていて、相当怒ってるのが分かる。 「問い詰めたら白状した。職場の同僚だって。ただの遊びで本当に愛してるのは美奈子だけだって」 「…そんな時に愛と使うんじゃねーよ」 声が小さくなる。 「美奈子…」
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