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「香澄っ仕事行くからね」
玄関の方から美奈子の声聞こえ、ベッドから顔をあげる。
「はぁーい、いってらー」
ここの部屋からでは玄関が見えないため、少し大きめな声で返す。
「今日準夜勤でしょー?てかあんた、この前鍵かけないで出掛けてたんだから!次から忘れないでよね」
言い終わると同時に玄関が閉まる音がした。
「あちゃー。はぁい」
シーツに顔を沈め聞こえないであろう返事をする。
今日は珍しく起こされたなぁー。あっ鍵のこと言うためかぁー。
そんなこと考えながら再び眠りについた。
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