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「ちょぅ、冷たいですよぉ~!アリスゥ~!」
「そもそもオレはアリスなんて名前じゃねぇ!」
不審者には冷たいくらいが丁度良いだろう。
「それに芋虫に乗ってる不審者に呼び止められて冷たくない方が可笑しい。」
足元の芋虫を見る。…つか芋虫ってこんな大きかったか?
それに対して奴は愕然としてからと一言、有り得ない事を言った。
「芋虫は乗り物だろう?」
動物愛護法に違反します。じゃねえ…
芋虫が乗り物とか、そもそも人より遅そうだ。普通に歩けよ。
「芋虫、車より速いですよぅ?」
嘘吐け。何戯言を…芋虫が速いわけあるか…
時速何キロも芋虫が出すか。出せる筈がない。
頭に被ってるモンがへんてこだから思考までへんてこなんじゃねぇの…?
「なあ、此処がどこだかわかるか?」
こんな奴について考えるのはやめよう。どうせ街についたらすぐ警察的な場所に突き出してやる。
そう思っていると目の前の奴は笑い出した。
「何が可笑しい、ごら。」
容赦なく蹴りをいれると見事に腹に当たる。ざまあみろ。
蹴られてもゲラゲラ笑う辺り精神を疑ってやるがな。
奴は笑いが収まると不敵に笑った。
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