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「やっと着いたし」
「もう着いちゃったー」
「…てか、アタシら遅刻じゃね?」
「初日から遅刻とかヤバスーwww」
4人はやっと高校の校門前に到着。
只今の時刻13時52分
「てかさー、うちらって何組なんだ?」
「知らねーよ」
「ハル達クラス発表行ってないもんねー♪」
「お前らどんだけww私はちゃんと行ってきました!」
親指を立て、誇らしげな顔のフユ。
「お前って真面目なのなー」
「わざわざ行くか?フツー」
「フユ変だよー!」
「え、ちょww私が普通じゃないみたいな言い方やめてくれる?変って何よwww」
正しい者がみんなから責められる姿は同情を誘う。
正しいのは無論フユだ。
「おい、そこの4人組」
突然男性らしき声が聞こえた。
4人は声のした方を向くと…
いつの間にか目の前にはガタイの良い男が腕を組み、立っていた。
目の前に立っていたことさえ気づかなかった4人は、それくらい自分たちの世界に入っていのだろうか。
それとも単にこの男の影が薄かっただけなのか…。
「アンタなに」
先に口を開いたのはナツだ。
ナツはまだ会って数秒しか経っていない相手を睨みつける。
「お前ら、今年この学校に入学したB組の奴だろ」
ナツの必殺睨みつけを気にもせず男がそう言うと、ナツ達はフユを一斉に見た。
「そうですけどー、オニイサン誰?ww」
そうなのか!という顔をする3人。
「俺はお前らの担任だ」
「へー」
「…ふーん」
得に興味のなさそうなナツとアキ。
「担任の先生なんだー☆」
「担任のセンセーがこんなとこで何やってんのー?もしかして待ち伏せ?ww」
「お前らが全然来ないから校門まで来たんだ。それから、お前ら以外の生徒はもう帰った。今日は午前で終わりだ」
「はー?そんなの聞いてねーよフユ」
「ここまで来てそれかよ、ふざけんなフユ」
「フユしっかり!」
「私の所為かよ!!」
責められるフユは鞄から紙を出した。
「…まじだー。プリントに書いてある」
「ちゃんとプリントみろよなフユ」
「ダセー」
「お前らに言われたくねーよ!」
「じゃあもう帰ろー?」
ハルの言葉に帰ろうとする4人。
「待てコラ」
後ろからまた声が聞こえた。
「俺がお前らにそれを伝えるためだけに校門まで迎えに来たとでも思ってんのか?」
男の顔は怒りに満ちていた。
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